
(左:France The Sower/右:Great Britain Queen Victoria)
コインの商品名や、透明なケースに付いたラベルで見かける「NGC」。
NGCは、コインが本物かどうかや、どのような状態で残っているかを確認する第三者鑑定会社です。
正式名称は、Numismatic Guaranty Companyといいます。
初めは見慣れない英語や数字も、意味がわかると、その一枚を知る手がかりになります。
ここでは、NGCの役割と鑑定済みコインの特徴、ラベルの読み方をご紹介します。
NGCは、どんな会社?
NGCは、1987年からコインの鑑定を行っている会社です。
歴史のあるコインから現代に発行されたものまで、幅広いコインを扱っています。
「第三者鑑定」とは、売る人・買う人とは別の立場から、専門家がコインを評価することです。
NGCは公平性を保つため、会社と常勤の鑑定士による商業的なコイン売買を行わないとしています。
販売店による説明に加えて、独立した鑑定会社の評価を確認できる。それが、NGC鑑定済みコインの特徴の一つです。
NGCの鑑定では、何を見ている?
主な役割は、真贋判定と状態の評価です。
真贋判定は、そのコインが本物かどうかを確かめること。
状態の評価では、図柄のすり減り方や傷、表面の様子などを見ていきます。
この状態の評価を「グレーディング」、付けられた評価を「グレード」と呼びます。
同じ種類のコインでも、残っている状態は一枚ずつ違います。
グレードは、その違いを知る手がかりです。
通常の数値評価では1〜70の尺度を使いますが、評価の方法はコインの種類や状態によって異なります。
古代コインや、表面に問題があるコインなどには、別の表記が使われます。
鑑定済みコインは、なぜケースに入っている?
NGCで鑑定・封入の対象となったコインは、鑑定情報を記したラベルとともに、専用の保護ケースに収められます。
このケースは「ホルダー」や「スラブ」と呼ばれます。
コインを保護しながら、どのような一枚なのか、どの評価が付いているのかを一緒に確認できる作りです。
ケースの上部にあるラベルを見ると、発行年や種類、鑑定評価、鑑定番号などがわかります。

左上のラベルから、発行年やコインの種類、鑑定評価、鑑定番号を読み取れます。
NGCのラベルを読んでみよう
ラベルの内容はコインによって異なりますが、まずは次の3つに分けて見ると読みやすくなります。
コインの情報
発行年、国や地域、額面、シリーズ名などが記されています。
例えば、今回の写真にある「2015 FRANCE G100E」「THE SOWER」は、2015年フランスの「種を蒔く人」100ユーロ金貨を示す情報です。
見慣れない略語があっても、年号や名前から少しずつ読み取れます。

「2019」は発行年、「G.Britain」は英国、「Queen Victoria Birth 200th Anniv.」はヴィクトリア女王生誕200周年を表しています。
鑑定評価と、見た目の特徴
「PF 70」「MS 64」などは、コインの種類と状態を表す表記です。
PFはプルーフコイン、MSは通常貨と同じ方式で作られた未使用のコインに使われます。
後ろの数字が状態の評価です。
「ULTRA CAMEO(ウルトラカメオ)」は、プルーフコインの背景と浮き彫りの図柄との間に、強い明暗の対比があることを示します。
数字が状態を、追加の言葉が見た目の特徴を伝えている、と考えるとわかりやすくなります。
鑑定番号
ラベルには、ハイフンで区切られた番号も記されています。
写真の「種を蒔く人」では「4275178-009」。
この鑑定番号を使うと、NGCの公式サイトで登録情報を調べられます。
鑑定番号は、どう確認する?
英語のページでも、使う情報はラベルに書かれているものです。
NGC公式サイトの鑑定情報確認機能では、次のように入力します。
1.「Cert #」に鑑定番号を入力する
2.「Grade」で数字のグレードを選ぶ
3.「Go」を押して登録情報を見る
「Cert #」は鑑定番号、「Grade」は鑑定評価の意味です。
例えばPF70なら、数字の「70」を選びます。
ディテール評価のコインは「NGC Details」、古代コインは「NGC Ancients」を選ぶなど、表記に応じて選択項目が変わります。
結果が表示されたら、年号やコインの種類、評価を見比べてみてください。
登録画像がある場合は、図柄や表面の特徴も確認できます。
番号の登録だけでなく、情報や画像まで合わせて見ることが、偽造・改変されたホルダーへの対策にもつながります。
NGC鑑定済みには、どんな保証がある?
NGCには、定められた条件のもとで、真贋や過大なグレード評価に対応する保証制度があります。
保証には対象や期限などの条件があり、現在の通常保証では、鑑定日から10年以内に請求することが定められています。
購入日を起点とした期限とは異なるため、保証を確認したい場合は、公式の条件や販売店の説明を参照してください。
古代コインを扱う「NGC Ancients」は、別の保証条件です。
鑑定時に本物と判断したコインをケースに収めますが、真贋や年代、種類などは保証対象から外れ、保証はグレードに限られます。
NGCの保証と、購入した販売店の保証は、それぞれ内容を確認すると整理しやすくなります。
鑑定情報から、その一枚をもっと知る
NGCの鑑定情報は、コインの種類や状態を知るための手がかりです。
価格を考えるときには、希少性や需要、素材などの情報も合わせて見ていきます。
そして、どの図柄が好きか、どの時代に惹かれるかは、自分の目で楽しめる部分です。
ラベルを読んでから眺めると、同じ一枚にも新しい発見があるかもしれません。
鑑定評価と、コインそのものの魅力。その両方に触れながら、楽しんでいただけたらと思います。
FALJU COINSのコレクションでは、各コインの写真や鑑定評価に加え、図柄の見どころや歴史的背景もご紹介しています。
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